画像データ入稿による問題点
今回はイラストレータなどのプリントに適したデータではない、写真や画像データなどでのプリントをご利用される際の注意点をお知らせいたします。
まず、皆様がスマホやPCなどでご覧いただいている画面には「解像度」いうものがあります。
簡単に言うと画像は「点」の集まりで、その「点」が小さければ綺麗に、大きければギザギザに見えます。
高解像度のイメージ
低解像度のイメージ
高解像度では綺麗に見えますが、低解像度ですとこの状態でもガタガタなのがわかりますよね。
ですが、高解像度でもプリントには使えない事もあります。
画像データをご利用の際、問題となる事例は次のような時です。
- 印刷するアイテムの色が濃い時などに、CMYKの色の下に白インクを敷く必要がある場合。
CMYKのカラーの下に白インクを敷く場合、パソコンのソフトで自動に製版されるのですが、この時に0.1%でも色の情報があるとその下に白版が自動作成されてしまうのです。
- カッティングシートの製作やシルクプリントの製版など、データの輪郭を認識する必要がある場合、など。
ギザギザがあるデータを無理矢理にソフトで読み込ませてカットすると、直線なら数秒で終わる作業が数分かかり、尚且つギザギザのカットになって汚い輪郭になってしまいます。シルクプリント用の製版では細かくみるとご依頼の画像と製版したものではエッジや線の具合が変わってしまうことがあります。
一見綺麗に見える画像データ
「A」の上部分を拡大した画像
一見すると綺麗に見えますが、拡大してみると色の濃い部分とグレーの部分、それにほぼ白い部分もあります。画像は「点」の集まりなので、目には見えなくても薄い色が情報としてデータにあることがほとんどです。
このような画像データを使ってTシャツにプリントをした画像が次の写真です。
赤いインクの輪郭に白インクがはみ出してしまっています。
これは画像データでは目に見えない程度の「薄い色のギザギザ」があったのが原因です。厳密には白の上に薄い赤があるのですが、もともと目には見えない程度の色でしたのでこのような見え方になります。仮に白版を作らないでCMYKだけで表現しようとすると下地の黒色が影響して赤色がくすんで綺麗になりません。と言うか、よく見ないと見えないと思います。
まとめると画像データは、
下地が白色の場合は白版を作る必要がありませんので、このような症状を気にする必要はありません。ご家庭にあるプリンターやコピー機などでプリントする場合にはない現象ですが、白インクを必要とするプリントでは気を付けなければいけないポイントです。
当店の取り扱いアイテムでは白色Tシャツやマグカップなどは白版を作りませんので問題ありません。
濃色TシャツやUVインクジェットなど白版を必要とするもの、シルクプリントの製版などでは注意が必要です。
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